土用の丑の日とウナギの関係
連日のむし暑さで、夏バテも先取りできそうな気配(!)の今日この頃。スーパーに行けば「土用の丑の日はウナギ」なんてPOPをよく見かけます。「夏の暑い盛りには、ウナギを食べると元気が出るに違いない!」と思っている方も、多いかもしれません。
なぜ夏にウナギがよいのか、その根拠は何か。ウナギの栄養素は、健康と美容にどんな影響があるのか。今回は、ウナギをめぐるイロイロを調べてみました!
ちなみに、2017年の「夏の土用」は「入り(最初の日)」が7月19日で「明け(最後の日)」が8月6日。「夏の土用の丑の日」は、7月25日と8月6日となっています。
「土用」というのは、古代中国で生まれた五行説(万物は、火・木・土・金・水の5元素からなるという思想)をもとにした、季節の分類方法のひとつで、各季節(春夏秋冬)の「おわりにおける約18日間*1のこと。「土用の丑の日」は、その「土用」の期間のうち、「十二支」の「丑の日」にあたる日となります。18日間が1ユニットなので、「一の丑の日」だけの場合もあれば「二の丑の日」まであるということになります。
四季折々に「土用の日」があることにも、注目!です。*2
*1 およその数式でいうと、365日(1年)÷4(四季)÷5(五行)=18.25日
*2 2017年の「冬の土用の丑の日」は1月26日、「春の土用の丑の日」は4月20日、5月2日、「秋の土用の日」は10月29日だそうです。
ウナギに含まれるのは、豊富なタンパク質、100gのかば焼きを食べれば2日分が取れるというビタミンAをはじめ、ビタミンB1、B2、D,Eさらにはカルシウムなどがあります。
ビタミンAは、粘膜を強化し胃腸病や風邪を予防するとか。ビタミンB1は疲労回復に、B2は細胞の再生と成長に関係しているといわれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を高め、骨粗しょう症の予防に役立つともいわれています。しかも最近の研究では、皮の周囲に含まれるコラーゲンが、肌のハリなどの美容にもよい影響があるのだとか。
高栄養な食品ということができそうです。
では、ウナギはなぜ「(夏の」土用の丑の日」に食べたほうがイイのでしょうか。
実はウナギの「旬」は、身に養分を蓄える晩秋から初冬にかけての時期であって、そのほうが味もよく、栄養価も高いという説があります。また、食生活が全般に豊かになった現代では、エネルギー不足やビタミンなどの栄養不足で夏バテになるとは考えられず、「夏バテ防止にウナギを食べるのがよい」というのは、医学的な根拠に乏しいとか。
ただ、昔から「土用の丑の日は、ウの字にちなんで、ウのつく食べ物がよい」という俗説があり、ウナギ・ウニ・梅干しなどをしっかり食べるのがよいといわれていたそうです。
なお、「(夏の)土用の丑の日に、ウナギを食べる」というならわしは、江戸中期に始まったようです。一説に、「夏にウナギが売れない」と嘆いたウナギ屋さんが、ウナギのかば焼きが大好きな奇才・平賀源内氏に相談に行き、新しい販売促進方法を伝授したもらったのが今日の食習慣になっているとか。店先に「本日は土用の丑の日、鰻食うべし」という張り紙をし、かば焼きの香ばしさが店外に広まるようにパタパタとうちわであおいだところ、客がたくさんくるようになったそうです(諸説あります)。
コピーライターの仕事、恐るべし!?
では先人の敬意をはらって、たまにはランチに鰻丼でも食べに行きますかね!!
(H&B編集部/K)
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